フラメンコファンと練習生を一挙にスペインへ! 音楽・踊り・歌の本格サイト〜友繁晶子がスペインから応援! |
|
|
在日スペイン人のアドバイス絶対か?【質問】 私は去年の11月からスペイン人のギタリストに個人でパルマを習っています。最初はアティエンポとコントラティエンポを叩くという、他の日本人のパルマ教室と同じ内容でしたが、12月にはいるとドブレティエンポ、ドブレコントラティエンポ、トレシージョ、シンコパオとだんだん難しくなってきました。特にドブレコントラティエンポは、なかなか上手く叩けなくて苦労しましたが、努力の結果、今年になってようやく上手くハマるようになり、嬉しかったです。 しかし喜ぶのも束の間、最近は「自分のリズムをつくりなさい」という私には途方もない課題をだされ、それが出来ず、「何でできないんだ」と先生に聞かれます。そんなこと言われると、凹みますよぉ。今の私にはノーマルなリズムしかがでてこないんです。 デザインの仕事をする時は、アイデアがたくさんでてくるのに、フラメンコのリズムを創出しようとしたら、何もでてきません。でも、デザインだって最初から何でもできた訳ではありません。訓練して経験を積んで、今の自分がいます。ものを創造するのは、訓練が必要です。 フラメンコも同じですか?訓練して努力すれば、自分のリズムをつくりだすことが出来るようになりますか?晶子先生は自分のリズムをすぐつくれましたか? 【先生の返答】 自分のリズムが作れるか、という質問がよくわかりません。世にも不思議な聞いた事もない唯一のリズムを作り出せとそのギタリストは言っているのでしょうか。悪いけど、それだったらその人に習うのはちょっとお休みして考えた方がいいと思います。本当に優れた人のリズムというのはシンプルできちんとしている場合が多いです。ごてごてのデコレーションではありません。 私は自分の好みとしてはすっきりとした切れ味の鋭いものが好きで、舌を噛みそうな意味もない複雑さというものは評価しませんし、生徒にも勧めません。難しい足というのもこれができたからって別にカテゴリーは上がらないのです。全体に流れるような何があるか、で芸の良し悪しは決まります。 もうじきこっちに来る事だし、どんな事を意味しているのかまず、私に見せて。歌も習うのだからその上で今後の勉強の方針も練りなおした方がいいと思います。 コントラとアティエンポの正確さというのはそんなに簡単に卒業できません。ほとんど一生かかるテーマですから、今度はトリプレで入れよう、とかがその上を行く次元の勉強という訳ではありません。 私は勿論あなたが誰に習っているか知りませんから言える事ですが、スペイン人だからみんな本物とは言えませんよ。スペインに来たら見渡す限り、全員スペイン人ですが、優れたアーティストは一握りです。日本にはもちろん立派なアーティストも行きますが、ここでは(=スペイン)おそらく仕事にありつけないとんでもない人も随分見かけます。 衣装代も節約してフラメンコに賭けているあなたなのですから無闇に習わず、少し落ちついて何をどうやるべきか、しっかり考える事が先決という気がします。もしかして今回私がレッスンを見て上げれない場合は、とてもしっかりした人に今日お願いするかもしれないと頼んでおきましたから、彼女を通してあなたの状態が聞けます。帰るまでにきっと何らかの具体的な結論を出してあげるよう努力してみます。 せっかく縁あって相談に来てくれているのでなんとか良い道を教えてあげますけど、紙上ではここまでが限度です。まぁ、あとはセビージャでね。 【生徒からのレス】 晶子先生、お返事ありがとうございます。 スペイン人のギタリストに、宿題で「自分のリズムをつくってきなさい」と言われた時、言っている意味がよく分からなかったので、「CD聞いて、そのリズムをまねしてもいい?」と聞いたら、「まねしてたらいつまでたっても自分のリズムにならないから、ダメ」と言われました。正直に言って、それって違うんじゃないかなぁと思いましたが、彼はスペイン人だし、そう思う自分が間違っているんだと思いました。 去年から、いろんな疑問点をかかえ、頭の中がもやもやしています。何かが違う、とだけは感じています。何が正しいのか、自分はどうしたらいいのか、それが分からないから、がむしゃらに、いろんな人のレッスンを受けています。バイレだけじゃなくて、パルマやカンテも。 でも、ここ関西ではその答えが、方向性すら見えてこないんです。今回の渡西の目的は、私の頭の中にあるもやを晴らしたいからです。紙面ではこれ以上上手く説明できないので、セビーリャでお話しします。私のもやを晴らすのを手伝ってください。よろしくお願いします(^^)。
|