チケット割り当ての心配について
【質問】
チケット割り当ての心配について
先日、入門クラスを体験に行ってきて、インストラクターの先生もいい方だし、私も頑張りたい!!と思ったのですが、帰って入会規約を見てちょっと気になることがあります。
「10.会員にはチケットの割り当てがあります」
というところです。
発表会などに出なくてもノルマが課されるということでしょうか?
周りに踊りに興味のある人はいないし、親は遠いし、友人知人を捕まえて義理で買ってもらうのも胃が痛くなるな…。
自分でその分お金を払えば許してもらえるのかしら…。
と小心者の私は想像たくましく、今からそんな細かいことを考えて落ち込んでおります(苦笑)
その辺どうなのでしょうか?
分かる方教えてくださいm(__)m
【先生の返答】
チケットノルマっていう、ぞっとする言葉で片付けてしまわれるとちょっと辛いですね。そういう教室もあるし、そうでないところもありますから。
うちはそうではない方だと思って日々運営しています。
たとえば某舞踊団のように一回の公演ごとに団員が130枚、最低年間260枚持たされるというのとは違います。
また、発表会に出ても出なくても郵送でいっせいに入門生でも最低30枚送られてきてしまうというのとも違います。
発表会については、うちの実績としてはいつも切符が足りないです。
生徒にも行き届かない場合が多いです。
行き届く場合は、出ない人で割り当ては二枚とか三枚です。
私の先ごろの公演は、五枚くらいだったと思います。
入りたての生徒で三枚くらい。
確か割引が40パーセントくらいです。
そのまま定価で売って利益を出した生徒もいれば、差し上げた人もあり、半額で売った人もあったかもしれません。
発表会などは、自分とご家族かお友達とどうぞ、と言う程度でしょうか。
その日は出張ですとかシフトですなどの細かい対応は線引きが難しいのでそれ以上の個別対処はしないことに総会で決めました。
生徒も多いのでできないからです。
地方の方でも、周囲で何とかなる程度であって、10枚も持たされるわけではないので、所帯の大きいスクールとしては大変に良心的に配慮されていると思います。
生徒会で決めますし。
が、教える方の立場で言わせてもらうと、そこに入ったからには、発表会ってどういうことするのか、見ないでいられないと思うのですが。
たとえば私がどういう教師でどういう舞台をするプロなのか知りたくないですか?
知らないでいて生徒としてそこで習っていて何か分かるかな、つまり自分が行っているところの究極の舞台はどうなのかと。
単語だけ習って、いえいいんです英語は話さなくてもって言う感じと似てません?
この教師、英語話せるだろうかって、思うのが普通だと思うのですが。
逆に単語だけでいいんです、あなたの英語も聞かなくて、教育の方針も教室の主義も、目標も何もいらないです。
とにかく月々安くさえしていてくれればって言う人だったら、どこで習っても同じなのでなるべく安いところを探して他所で習えばいいのではないかと最近、インストラクター達との会議で方向性を確認したところです。
倹約したい人のために発表会参加は自由にしてあるので、仲間として同じクラスの人の成長ぶりくらい見てみましょう?というのが最低の妥協線です。
昔の芸事とはもちろん違ってずっとドライになっていますから感情面とか精神面での師弟関係をさして言ってないです。それだけではなく、出ない人が居づらくならにないような工夫をし、みんなで心を砕いています。
でも、お稽古事がとても簡単に習えるようになってから、習う人の質もある一面確実に落ちてきています。
うちでは、こういう社会の流れの中で、どのくらいまで落として容認できるかを生徒会で話し合っているのです。
年一回の総会です。
チケットについても事前に非常にしつこく言います。
人がましい踊りがやっとできるようになって、こんなつまらないことが原因で退会して欲しくないからです。
踊りは入門から初級が本当に、手がかかりますから。生きているのが辛くなるくらいにカンの悪い人もそれはたくさんいて、こういう人がなんとかなるまで教える方はそれは心を砕いて教えるものです。
お金のためだったらこっちが続かないくらいです。
よって、わずかな数のチケットでこれが台無しになるくらいなら、初めに理解させて入会していただきだいですね、と話し合ってのことです。
入会の際には、さらにしつこく念を押して本当に入るのかと、聞くようにしているみたいです。
あまりのしつこさに辟易として最近、どんなことになるのかと過剰に悩む人があるみたいなので、今度からもうあんまり入会問い合わせの人たちにしつこく念押しはやめようと言っているところです。
笑い話になってしまいますが、世の中いろいろな方がいますから
発表会も私の芸にもお金が惜しくて見たくない、という方の入会だけはお断りしようと、八月の総会で全員一致で決まりました。
それはけしからん、と言われても全員一致で決まりましたから遂行している最中なのです(笑)
うちは教室の経営が第一に大切ではないのですよ。
どういう踊りをどういうカリキュラムで教えて行くか、ということが一番大切なのです。
ビジネスのために泥まですくっててんこ盛りにするのだけはやめようと、思っています。そういう気持ちの人達だけで、生徒の意思で運営されています。厳密に言えば私が運営している教室ではありません。
えーーーそうなんだぁ、と驚く人があったとしたら、それは総会にも出ないで
入会の規約も斜め読みした人です。
内部の生徒で質問のある方はインストラクターにもう一度良く聞いてくださいね。入りたての方は年に一回の総会に出てよく聞いてください。
ここで決めた事が次年度のすべてです。
そのようにすっきりと運営されています。
私はBBSで延々と説明を繰り返しません。
ついでに、金銭的に厳しいけれど舞踊のカンが優れて良く、
本人がまじめで将来有望な人には社団から奨学金が出ます。
インストラクターを目指す人は自推でいつでも面接します。
子供の生徒で、うちに三年通っていて両親に不幸かあるいは片親になって家計が苦しくて続けられない場合、その子供がまじめで優秀で何よりも踊り続けたいという本人の強い希望がある場合、18歳になるまで会費は無料にする場合もあります。
多くの人に知られる必要はありません。
担当のインストラクターに相談してくだされば、私の本人との面接と会長の了承で承認されます。
こんなところでいかがでしょうか。少しはご理解の助けになりましたか?
【洋美さんの返答】
「会員にはチケットの割当がある」についてお答えするには、このアカデミーの成り立ちをお話しないといけないでしょう。
このアカデミーは、友繁先生がスペインから不定期に帰国(来日?)して日本の生徒に教えていたところからスタートし、それでは皆が不自由だ(昔は東京といえど今よりスタジオがなかった)、ということで、今のような定常的におこなうクラスを設けて、そこで友繁先生が帰国したときに集中的にレッスンを受けられるようにしたのがそもそもです。
ですのでフラメンコオーレは自主的な活動体である反面、友繁先生がなくてはならない師ですので、先生が数年に一度日本で公演なさる際は、公演のチケットを少しずつ負担して応援する、ということにしています。(先生の活動がヨーロッパ中心なのでまだ一回しかないのですが。)それにチケット割当といっても、生徒数が数百人いますから(そしてそれ以外に、いわゆる外部生という名目の方々がいますので)、数十枚ほしい!という方がいてもそれは無理です。
ただ、やはりお金の感覚についてはその人それぞれなので、キチンと規約に書いてある、ということです。
明治大正の昔ではないので、盆暮れ付け届け、ということ時代ではないですが、自分がお世話になる人には何かしらお返しができることはしていこう、ということかと思います。
おまけで付け加えておけば(おおぴらにいっていいか不安ですが)、踊りを頑張りたくても生活が苦しい、という才能ある人に、会費支払い猶予含め、支援をしよう!なんてところは他で聞いた事がありません。
ついでに友繁先生以外の、いわゆる代教の公演チケットはありえませんので念のため。個人的な事情含め不安があれば、インストラクターか、私にでも相談して下さい。
そういうことで、せっかく体験レッスンにまできたときの勇気を無駄にしては残念ですので。(きっとみんな相当の一念発起でおいでだと思うんです、他人事ではない気がしますので。)
うちのアカデミーは多分に子羊さんのような小心者の集まりです、とてもフラメンコやってる、とは思ってもらえないような(笑:自爆!)。
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