●2003年03月13日(木)
スペインはもうすっかり春だ。 昨日レッスンを終えて外に出たら日が眩しくて目が眩んだほどだ。 ちょっと前まではもう真っ暗だった午後の7時半なのに。 最近は8時過ぎまで明るい。 いよいよあの灼熱の夏の予感がやって来た。 その前に少しだけ楽しめるかな、というところだ。 ラファエル・カンパージョのソロ・コンパスが出来てきた。 フアルーカが入っている。なかなか御機嫌な仕上がりだ。 ギタリストも大変素晴らしい。 やっぱりフラメンコはいい。 バレエで苦しんで 新体操でとどめを刺されている日々は、よりフラメンコに自分の存在が憩える場所が見出せる。 なんと言ってもこれが私には一番近い。 息をするように自然で、何も考えずに溢れてくるのはみんなフラメンコのパソだ。他の舞踊で鍛えている筋肉はフラメンコでほっとする。力が余るくらいに調整している日々は、ここで幸福を実感できるようになっている。 ただ無我夢中で今まで考えもしないで来てしまったんだな、と思う。 どんなにこの芸能が好きかっていうことを。 どんなにこれが自分に合っているかっていうことを。 流れるように、風のように、フラメンコのドゥエンデが忍び寄って来る。 足の裏から、這い上がって来る。 何を聴いても、どこにいてもこの感じがいつもつきまとう。 あんまり当たり前で考えてもみなかった。 この新体操でアーティスティック・コーチとして貢献するまでは。 バレエコーチに抜擢されるまでは。 自分がどんなにフラメンカか、てことを意識していなかった。 外国に行って日本パスポート見て始めて自分が何人か知るみたいに。 不思議だ。 ああ、踊れることの幸せを、なんだか生まれて始めてのように最近になって思ったりする。 今までやって来て本当に良かったと思う。 これができなかったら人生、どんなに不毛な思いを抱いたか知れない。 家族がいても、仕事があっても、踊れなかったらきっとうつろだったに違いない。踊れない肉体なんて持て余してしまう。 クラランスもらってもつける気もしないに違いない(爆) ところで皆さん、今週いっぱい稽古が苛烈で案がまとまりません。来週まで待っていただけますか?オーディションに対してまた何かご意見、質問、希望などありましたらご遠慮なくBBSを活用ください。
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