●2004年03月30日(火)
セビージャの春 昨日は大雨だったけれど今日は晴れた。 まぶしい太陽とオレンジの花の香りがそこら中に溢れる季節だ。 もう、今週は金曜日からセマナ・サンタなのだ。 一昨日、フエリア会場の傍を通ったらもう、カセータが出来ていた。 確か1000くらいのカセータが並んでいる筈だ。 4月の春祭りの事です。 一週間カセータ(小屋)を飾り立てて客をもてなすのが商習慣。 大金持ちも自分のカセータを持ってイベントをやり、友人達を招く。 小さいものから2000人級のものまでさまざまだけれど一週間で百万円くらいは小さくても確かかかる。 やっぱりスペイン人の方が無駄な事に平気でお金を投資する。 無駄とはすなわち文化なのだと又考える。 日本でさんざん知名度、知名度と言われて来たので ここの所、文化比較ばかりしている。 日本はとにかく知名度なのだ。 どういう知名度かというとなんでもいいから、知名度なのだ。 名前を知られる、ということが全てだ。 どういう仕事をしている人かは、ほとんど関係ない。 ああ、人気だけが決め手の職業でなくて本当に良かったと思う。 そういうのは苦手だ。 それだったらスペイン語の翻訳家かなんかになって書斎で朽ち果てる方が好みかも知れない。 一人でする仕事が合っているのかも知れないな。 オーケストラがいないと悲惨になってしまうクラシックバレエも大変だ。ちょっと音合わせの練習ってわけには行かない。 コールド無しで踊る主役もそうはないし。 人に頼らないと成り立たない芸術だと苦しいだろう。 パルマ一つで踊れるフラメンコはやっぱり有り難い。 みんなが集って心楽しい、至福の場で畳一枚あれば踊れてしまう 凝縮の舞踊でもある。 ここがまたフラメンコの嬉しい、幸せなところだ。 けれどもこれを知り合いのバレエダンサーに言ったら バレエでもみんなで飲んで楽しいパーティの時はアダージオなんかを お囃子、ハミングでばんばんやるそうだ。 本当ーーーー!? ちょっと愉快になった。 じゃ、今夜は気分最高なので4幕の出の所から青い照明のつもりでやっちゃう!!とか言ってプリマが出て来たり?うーーーーん、見てみたいな。
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