フラメンコ・オーレ フラメンコファンと練習生を一挙にスペインへ!
音楽・踊り・歌の本格サイト〜友繁晶子がスペインから応援

フラメンコ・オーレ!/スペイン発のフラメンコ情報サイトフラメンコ・アカデミー/友繁晶子の本格フラメンコスクールフラメンコについての質問/スペインについての質問/ご意見・ご感想スペイン語/***セビリア発信・つれづれ草スペイン発

フラメンコ・オーレ!

フラメンコって何?アンダルシアって?セビリア・セビージャ?スペイン地理・歴史専門書
友繁晶子大人になってからの舞踊子供から始めるフラメンコ・スパニッシュ・クラシックバレエ
何年やっても上手にならない!あなたへバレエのページ 速報・集中レッスンスペイン留学レポートスペイン研修旅行レポート2004フラメンコ・全パス/朝晩全てに出られるコースUP!
友繁晶子・公演のお知らせ


2004年03月のセビリア発信・つれづれ草
[HOMEに戻る] [過去のセビリア発信・つれづれ草一覧] [管理者モード]
●2004年03月30日(火)

セビージャの春

昨日は大雨だったけれど今日は晴れた。
まぶしい太陽とオレンジの花の香りがそこら中に溢れる季節だ。

もう、今週は金曜日からセマナ・サンタなのだ。

一昨日、フエリア会場の傍を通ったらもう、カセータが出来ていた。
確か1000くらいのカセータが並んでいる筈だ。
4月の春祭りの事です。

一週間カセータ(小屋)を飾り立てて客をもてなすのが商習慣。
大金持ちも自分のカセータを持ってイベントをやり、友人達を招く。
小さいものから2000人級のものまでさまざまだけれど一週間で百万円くらいは小さくても確かかかる。

やっぱりスペイン人の方が無駄な事に平気でお金を投資する。
無駄とはすなわち文化なのだと又考える。

日本でさんざん知名度、知名度と言われて来たので
ここの所、文化比較ばかりしている。

日本はとにかく知名度なのだ。
どういう知名度かというとなんでもいいから、知名度なのだ。
名前を知られる、ということが全てだ。
どういう仕事をしている人かは、ほとんど関係ない。

ああ、人気だけが決め手の職業でなくて本当に良かったと思う。
そういうのは苦手だ。
それだったらスペイン語の翻訳家かなんかになって書斎で朽ち果てる方が好みかも知れない。
一人でする仕事が合っているのかも知れないな。

オーケストラがいないと悲惨になってしまうクラシックバレエも大変だ。ちょっと音合わせの練習ってわけには行かない。
コールド無しで踊る主役もそうはないし。

人に頼らないと成り立たない芸術だと苦しいだろう。
パルマ一つで踊れるフラメンコはやっぱり有り難い。
みんなが集って心楽しい、至福の場で畳一枚あれば踊れてしまう
凝縮の舞踊でもある。
ここがまたフラメンコの嬉しい、幸せなところだ。

けれどもこれを知り合いのバレエダンサーに言ったら
バレエでもみんなで飲んで楽しいパーティの時はアダージオなんかを
お囃子、ハミングでばんばんやるそうだ。
本当ーーーー!?
ちょっと愉快になった。

じゃ、今夜は気分最高なので4幕の出の所から青い照明のつもりでやっちゃう!!とか言ってプリマが出て来たり?うーーーーん、見てみたいな。



●2004年03月19日(金)

日本滞在は成田に着くなり秒刻みで、本当に秒を刻んで
それっ!やれっ!と仕事が次々手渡された。
電話を次々取り次いで私に回したマネージャーとか理事が傍にビターーとついていたのだから本当に秒刻みだったのは確かだ。
お茶ーーーお茶くらい煎れて誰かーーー、叫ぶ。

このまま全部の滞在日数が過ぎ、
最後の晩もこのままで、飛行機が出るまでにもう四時間しかないのに今から寝て起きれるかなぁ?という前夜。

来ていたのなら電話くらいくれても当然じゃないかと怒る人も出て
こんなに酷いって誰も分かってくれないだろうなぁ、と身近のスタッフは呟く始末。

だからってどんなに沢山画期的なことができたかと言うと大した事はない。

メルパルクに出かけて行って全部、何もかも詳細に見てきたのがプロとしては嬉しかったし当然だった。
メルパルクは事務室と舞台関係の方たちがとても親切で、自分が使う予定の照明機材まで出してきて見せてもらわないと気の済まない、頭がおかしいくらいにしつこい私に良く何でも見せて下さった。
外国暮らしだからこうなんだろうなあ、ということでご理解くださったみたいだったが、果たして私は日本に住み続けていてもきっとこうだったのではないかと自身を疑っている。
建物の外から始まって、入り口から観客がたどる全部を点検するって、舞台に立って踊るだけの人の確認することではないだろうな、きっと。
だけど、やってしまうのだなあ。気になる。
どんな感じで入って、どういう席について、どう期待してもらうのかの全てが。
他の人でもこうだろうか.....まぁ、私はいつもこれだ。だから忙しい。忙しくなる必要もないところでしつこいものだから自分で好きで忙しくなるのだ。

舞台、という時に私の場合は劇場の外玄関から始まる。これ全部で舞台。

しかし細々と、いっぱいあるものだ。
TBSがそろばんに合わないというのももっともだ。合わないどころではないだろう。好きでなかったらやれないし、好きでも二度と嫌だといつも思うもの。
ある歴史に残るダンサーにマスコミがうるさく今後の予定は?あなたの信念は?と質問するのに、
「今後?そんなもの考えたこともない。今、目の前の舞台だけでせいいっばいさ、あんた自分の今後をすらすら言えるかね!」とねじ返したというけれど全く同感。
今世紀初めから、マスコミっていつも同じ質問ばっかり。能が無いぞ、なんか別のことでも聞いてくれ。

そう言えば、同じTBSでもかなり感じの良かった男性クルーで先週スタジオにインタビューに来たけれど、「何故、今、フラメンコなのか」的な質問がまた来た。
何故、今、なんかではない。
私の知る限り、フラメンコって30年はブームだ。こうなると何故今、なんていうのは言えないのではないだろうか、何故、いまだにあなた達は何故今フラメンコなのか、だ。

フラメンコってとっつきが良くて、とっついたらやめるのがとても難しい芸能だと思う。やめる理由がないからだ。

見苦しいオールインワンの我が姿の鏡に苦しむわけでもないし、フリルのスカートはみんなに良く似合う。
それなりに努力していればソロも夢ではないし、衣装もたらい回しに売ったり貸したりできて経済的だし、そして何よりその人に合わせて楽しめる。それでいて半端ではないから一生関われる。
こういうのは他の舞踊では中々ない。

オーロラ姫になれないのに2番だ5番だと苦しみ続けるのは根性が素人向きではない。二人で組むダンスも一人で続けるのは根性が要る。
ジャズダンスだって、インパクトはやっぱりフラメンコのソロに負ける。生演奏でやれる最小のグループというのも他に例がない。

フラメンコはカッコ良くて、全ての舞踊から鞍替えでき、そして絶対に捨ててしまうことのできない魅力なのだ。おそらく50年、半世紀はブームが続いている。こうなるとブームとは言えない。
そうじゃないです?

http://www.flamencoole.com/

フラメンコ・オーレ!〜スペイン発フラメンコ情報サイト〜 メール


WebDiary CGI-LAND