●2003年08月02日(土)
フラメンコー即興という壁 フラメンコは即興だ。 いつ、これを習うのか? 入門したらすぐから。例えば一年したら確実に。 その下準備として自分で何でもやる癖をつけないといけない。 これが出来ていないなら本格フラメンコは無理。 本格、本格って騒がないでリトールド版のフラメンコを 楽しくやっていればいいと思う。 それだって立派な趣味なのだから。 本格の物ってやってみると思ったのと違って楽しくないかも知れない。 本当のジャムはフルーツの粒が入っていて好きじゃなくて、ソントンの寒天を固めたみたいなのの方が好みに合っているかもしれず、煎れたてのコーヒーは強すぎてネスカフェのインスタントを軽く飲む方が本当には好きかも知れないのと同じだ。 どこが悪い?_ フラメンコも本格を目指すと、 「基礎から丁寧に教えてもらう」というのとは反対なのだ。 だからいつまでも丁寧な教師は本当には親切でも丁寧でもない。(えーーー!?朝から何を言い出すんですーーー?お宅の案内にそう書いてないです?て言われてしまうな、きっと。私以外のインストラクターはみんな親切で根気強いです。だから私は後者の意味の親切丁寧なので、入門向けではない) そういえば、 この間うちの子供バレエクラスについて、生徒の母親と話していたら 私の表現が悪くて、おそらく誤解させてしまった。 やっばり初めての子供だと、お稽古事でも本格派に入れたくて、その上にそのクラスに通う他の子供達もちやんと本格の子供達で、本格の雰囲気がみなぎっているかどうかが心配のようだ。 なんだか大きい子供達でもぽうっとしていると私がコメントした後に、このお母さんが考え深気にしていたみたいだった。 私はどうしてもスペインでばりばりの選手達を扱っているので、趣味で週に一度やって来る子供は見たことがない。自分の過去の思い出をたどると昔の子供というのはお稽古は結構厳しかったのでやっぱり今の子のようではない。 だから本当にみんなぼうっとしているなぁとびっくりしてしまう。 かと言って叱責してめちゃくちゃに、例えばビクトリアみたいには(笑)まさかならないけれど私はちょっと驚くのだ。 やっぱり外国に出ていると、昔の日本と違って来ているのがここに暮らす人よりももっと肌で感じられるせいかも知れない。 実際に最近の日本は、危険になってきているし、子供は外に出せなくて親がことごとく世話をやくような現状では自発的にじゃんじゃんやる気概というのが育たない。 それは微妙に身体能力に影響するのだ。 どうしたものかな、と考えさせられる。 社会環境とか家庭の事情は、やっぱり芸術に色濃く出てしまうのだ。
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